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溜め池ぶろぐ

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アイエスエフネットグループ 渡邉代表の講演会に行ってまいりました

今日は、アイエスエフネットグループ 渡邉代表の講演会に行ってまいりました。

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アイエスエフネット(以下、ISFnet)さんは、IT企業ですが、
FDM*1雇用のみならず、就業困難者とされている20大雇用*2を当たり前にされている
日本の企業では、特異希なる存在ではないでしょうか。

*1
ISFnetさんでは障がいのある方を「未来の夢を実現するメンバー」として、
FDM(Future Dream Member)と呼称していらっしゃいます。

*2
20大雇用
  1:ニート・フリーター
  2:FDM*1
  3:ワーキングプア(働く時間に制約のある方)
  4:引きこもり
  5:シニア
  6:ボーダーライン(軽度な障がいで障がい者手帳を不所持の方)
  7:DV被害者
  8:難民
  9:ホームレス
 10:小児がん経験者
 11:ユニークフェイス(見た目がユニークな方)
 12:感染症
 13:麻薬・アルコール等中毒経験者
 14:性同一性障害
 15:養護施設等出身の方
 16:犯罪歴のある方
 17:三大疾病
 18:若年性認知症
 19:内臓疾患
 20:その他就労困難な方(失語症)


そのISFnetさん、カフェの経営(匠カフェ)もされており、
福島、安城(愛知)に次いで、先日東京・青山に3店舗目となる
匠カフェ・aotto(あおっと)」をオープンされたばかり。
スタッフさんのうち、約8割がFDMだそうです。

素晴らしいのは、匠カフェのFDMスタッフさんは、一般就労で働かれているということ。
なので、お給与は全員10万円以上。(社長の目標は、25万円だそう)
授産施設等での工賃が1万円くらいですので、その差歴然ですね。

匠カフェにかける思い、これからの展開もお聞かせいただきましたが、
私どものミッションに通じる部分もあり、大いに感銘を受け益々前向き思考になりました!

アイエスエフネットグループ 渡邉代表の講演会に行ってまいりました_a0277483_19502942.jpg


代表曰く、
「FDM本人が、本来あるべき姿(両親が望む姿)、『主役』になれるよう、
その人の強みにあった仕事を見出している。
確かに配慮は必要。しかし、仕事を縦割りにし、『得意』を伸ばすことで、
FDMがスーパーマンになる。天才になる。その可能性が大だ」と。

親御さんや社会福祉法人さんと連動したビジネスモデルを作っていらっしゃること、
本当に素晴らしいです。

最後に、
「相手のために汗をかくことの大切さ」をお話されたのですが、
その時にご紹介くださったのが
「一人一秒のプレゼント」
全ての従業員が意識を変えたという、このエッセイを朗読され
講演を締めくくられました。

少し長くなりますが、是非ご一読いただければと思います。


『一人一秒のプレゼント』 作者:奥村久美子

それは太田先生の学校でのお話です。先生が担当されていたクラスに足の不自由な
男の子がいました。名前を正博と言います。
正博は、足が不自由でしたが、とても明るい性格で休憩時間には友達とサッカーをして遊び、
体育の授業にも参加する男の子でした。

学校行事の「運動会」が近づいたある日事件が起きました。

太田先生が、授業後職員室で仕事をしていると、博正が入ってきて、元気のない声で言いました。
「先生、僕は学級対抗のリレー(徒競走)には出ません」

「どうして」太田先生は聞きました。

正博「・・・」

太田先生は言いました。
「がんばり屋の君らしくないな。先生は、正博の走る姿は素晴らしいと思っているよ」
正博が一生懸命走っているのを見ると、私ももっとがんばらなくちゃ!って思うんだ」

正博は体を固くして、下を向いて何も話をしません。
そして、やっと一言言いました。
「僕が走ると負けるから。僕のせいでクラスが負けるのが嫌だから」
そう言うと、正博は足を引きずりながら、走って職員室を出て行きました。

翌日、太田先生は、正博と仲の良い友人に、どうして正博がそんな事を言ったのか聞いてみました。
すると、クラスの一部の生徒が「正博がいる限り一位にはなれない」と話をしているのを、
偶然本人が聞いてしまったと言うのです。

それを聞いて、太田先生はクラス全員に対して
「リレーは、皆が力を合わせてがんばるところが素晴らしいんだよ。大切な友達を
傷つけながら優勝したって、何が嬉しい?」

正博は机を思い切り叩くと、言いました。
「もういいんです!僕がちゃんと走れないのがいけないんだから」

・・・しばらく沈黙が続きました。

すると、ある男子生徒が言いました。
「正博走れよ。クラスの全員がみんな一人一秒早く走れば、38人で38秒早く走れる
そしたら、きっと勝てるよ」

その日から生徒達は毎日授業が終わった後、熱心にリレーで使用するバトンの受け渡し
の練習をしたり、走る練習をしました。もちろん正博も参加しました。

運動会当日、正博はクラス全員の声援の中、精一杯走りました。またクラスの仲間も
正博に1秒をプレゼントする為、全力を尽くしました。
結果、他のクラスの選手がバトンを落としたり、転倒するなどあり、正博のクラスは
本当に一位になってしまいました。

太田先生は、涙の向こうにいる子供たちが眩しく輝いているのを見ました。

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ブログでは、かなり内容を端折ってしまいましたが・・・
貴重な時間を共有させていただけましたこと、心より嬉しく思っております。

この素晴らしい機会を設けてくださった、NPO法人にしのみや次世代育成支援協会さま、
本当にありがとうございました。
by essence-since2011 | 2012-11-24 20:20 | セミナー、シンポジウム、研修

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